​Q&A

シンポジウムでいただいた質問や,さまざまな分野でよく耳にする質問について,回答例を掲載していきます。

​(あくまで「例」ですので,「答え」としてではなく「ヒント」として参考にしていただければ幸いです。)

発達障害と個性の違いについて教えてください。

​ 授業中や食事中に立ち歩く,指示がうまく入らない,友達関係のトラブルが多い,こだわりが強い…といったことがあると,それは,発達障害なのか,個性のうちなのか,悩んだり不安になったりすることは多いと思います。

 障害かどうか考えるときに,診断がつくのかつかないのかという考え方があります。発達障害かどうかは,発達障害の特徴(いくつかの基準があります)が認められて,その特徴によって困っているときに診断されることが多いです。

 最近の発達障害の捉え方では,スペクトラムという考え方があります。これは,障害とはほとんど言えないレベル(個性といっていいレベル),困り感が少し強いレベル,多くの人がみても困り感が強いとみえるレベルなど,様々な程度の方がいるということです。

 また,本人の努力や環境からの支援によっても状態が変化します。親のかかわりや担任の先生のかかわり,友達との関係で状態は変化することが多いです。そのため,子どもが療育やデイサービスを受ける,親がかかわり方を工夫する,学年が上がって担任が替わることで,状態が良くなることも多いです(かかわりによっては悪化することもあります)。

 親や教師としては,困った行動があるからといって,すぐに障害と捉えずに,まずはかかわりを工夫することから始めてみるのが良いと思われます。そして,いろいろ工夫するけれどうまくいかないときに,医療関係や福祉関係に相談してみるのはいかがでしょうか。

職場においては,仕事の内容や職場のルールなど,細かな指示が日常的に伝わらずに,雇用する側もご本人も苦心することがあります。そうした場合に,職場としてはどのような工夫をしていけば良いでしょうか。

​ 大人の発達障害については,なかなかその理解が進まず,地域社会や職場で様々な問題が起きています。周囲の者が発達障害についてよく理解した上で,適切な対応ができれば,トラブルが最小限でおさまることも少なくありません。

 職場でのトラブルささいなことから始まります。

 

<事例1>

 朝の挨拶がきっかけでした。同僚や上司が挨拶するように注意しても,挨拶を返すことができません。一緒に仕事ができないという人もいました。同じ部署の人であるのかを見分けることができないのでは,自分がやるべき事ばかりを考えているのでは,挨拶に気づかないのではないかと間に入った相談員は考え,本人と話し合い,玄関と自分の部署のある部屋に入る時に,表情や声も交えてどのように挨拶するかを練習しました。次の日から,周囲が驚くほどの笑顔と声で挨拶でき,職場の評価は180度変わりました。

<事例2>

 与えられた仕事はさっさとできるのに,それ以外はやろうとしない人がいました。また,決まった上司なら指示に従うがそれ以外の人からの話は聞こうとしませんでした。相談員は,指示を聞くことができる上司の方へお願いして,本人宛に手紙を書いていただきました。それは,与えられた仕事が早く終わった後の次の仕事と,その上司がいない時に指示を仰ぐ人の順番について示した指示書です。手紙をもらった次の日から,その人の問題は解消しました。

 

 まずは,伝える側が情報をしっかりと整理し,知ってほしい人の頭の中ではっきりイメージできるように伝えていけば,良い方向に向かいます。

 支援についてのこうした相談は、広島県発達障害者支援センター、広島市発達障害者支援センターなどでできます。

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